1932年の米ニューヨーク、ロックフェラー・センターの高さ256メートルの建設現場でランチをとる労働者たち、1980年代のアフガニスタンの風景、共産主義に対抗した西側諸国、広島への原爆投下、アウシュビッツ強制収容所、そしてベルリンの壁崩壊に至るまで、現代史の決定的な瞬間を捉えた写真をご紹介します。
第2次世界大戦末期、英国がインド独立を約束したとき、英領インド政庁は「力の空白」に備え、戦略的議論を展開しました。外務長官オラフ・カロウ率いる研究グループの議論を詳細な資料に基づき再現し、現代にも通じる地政学的視座を提示した本書『グ ...
銀行員たちは勝利を信じて軍を支え、敵に追われながら軍の金庫番も務め上げた。そして終戦を迎えると、戦争で途方もなく膨らんだ有形・無形の負債の清算を余儀なくされる。彼らは敗北が明らかになっても、「信用維持」という銀行業に携わる者としての矜持を手放さなかっ ...
近代哲学を乗り越え、未来へと向かう哲学史の流れを一挙につかむ!「聞き書き」によって哲学史の核心と面白さに迫る、ありそうでなかった決定版入門シリーズが完結。 NHK出版新書『哲学史入門』シリーズ 日本における哲学研究の第一人者が集結し、全3 ...
著者は、私が最も尊敬する新聞記者の一人だ。この十数年、私が産経新聞を読む動機の半分は、著者の記事を読むためだった。政府や大企業に忖度して、提灯記事を載せる新聞が増えるなか、著者は独自の視点から快刀乱麻の批判を繰り広げる。しかも ...
戦争が起きようとしていた時に、プロ野球が幕を開けた。軍部からの圧力がかかる中、存続に奮闘し、多くのファンが足を運び続けた。戦時下でささやかな抵抗を試みた人々の話を書き残すことは、二度と繰り返してはならない戦争を語り継いでいくことに ...
韓国で現代史への関心が高まっている。2023年11月公開の映画「ソウルの春」が1312万人の観客を動員した。韓国映画として歴代6位で、韓国人の4人に1人が鑑賞した計算となる。 舞台は1979年の軍内部のクーデターだ。大統領暗殺から民主化へ動き出す時代を ...
文化史として秀逸。 現代音楽なんて聞いたことがないという人でも、現代音楽という領域があることは知っているだろう。高級で難しそうな印象を持っているに違いない。まさにその通り。人間は文化的動物だが、文化なるものはその中心に高度で難解な ...
山田洋次監督の、実に91作目。フランス映画「パリタクシー」(クリスチャン・カリオン監督)が原作で筋立てはほぼ同じ。軽いタッチでさらさらと描いたような作品ながら、原作の神髄を自家薬籠中の物として、戦後80年を経た日本の今の物語に仕立て直している。